美容師の繁忙期と閑散期とは?年間スケジュールについて現役美容師が徹底解説

現在美容師をされている方の中で、このような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。 

美容師は、イベントや行事の有無によって忙しい時期と忙しくない時期があります。1年中繁盛していることが理想ですが、なかなか来店者数を一定に維持するのは難しいのです。

本記事では、美容師の繁忙期と閑散期について現役美容師の筆者が解説していきます。

この記事を読むことで、閑散期や繁忙期にどう過ごせば良いのかが理解できるので、早速明日から取り組むことができますよ。

美容師の繁忙期と閑散期はいつ?

お店によって多少時期の異なりはありますが、イベントや行事がある月はどこのお店も忙しいことが多いです。

では、美容師の繁忙期と閑散期をそれぞれ詳しくみていきましょう。

繁忙期

美容室の繁忙期は、3月と12月です。年度末の3月は、卒業式や入学式などのイベントに向けて、髪の毛を整えられる方が多いためお店が忙しくなります。

普段はセルフカラーをされてる方もイベントや行事を控えていると、プロの美容師に綺麗に染めてもらいたくて来店して下さることが多いです。

12月はクリスマスやお正月などのイベントがあり、綺麗なヘアスタイルで新年を迎えたいと考える方が多いため来店者数が多くなります。また、お正月を休日にしている美容室がほとんどですので、クリスマス以降の年末は1年間の中で最も混み合います。

12月に売上を高く上げられるように、数ヶ月前から逆算してお客様に早めのご予約を促して、顧客に確実に来店してもらえるようにご案内をしましょう。

閑散期

美容室の閑散期は、1月・2月・4月・11月です。繁忙期のイベントに合わせて周期を調整されて、普段より早めに美容室に行く方も多いので、翌月は来店者数がぐんと減る傾向にあります。

また、閑散期は大きなイベントや行事が少ないのもお店がゆっくりしやすい理由の1つです。

成人式や入学式・GWの直前は、一時的にご予約をたくさん頂きますが、月ごとの来店者数で見てみると繁忙期ほどではありません。

繁忙期を乗り切るための工夫とは?

繁忙期は、開店から閉店までたくさんのお客様で店内が埋まっています。美容師も予約状況が逼迫してくると、休憩を取らずに働く日もあります。

ここでは、忙しい繁忙期を上手く乗り切るための工夫を紹介していきます。

予約管理を徹底する

いつも定期的に来て頂いているお客様は、なるべくお断りせずにご希望通りの日時にご案内しましょう。そのためには、繁忙期の数ヶ月前から予約を押さえておいてもらう必要があります。

また、予約枠に隙間がないほど詰めて予約を取っている場合、お客様が当日にメニューを追加して予定終了時間を超過してしまったら、後のお客様をお待たせしてしまいますよね。

そうならないように、当日させて頂くメニューを繁忙期までに相談して確定しておくか、スタッフ同士で協力して時間内に仕上げる必要があります。

1日中予約が埋まっていると休憩を取れないこともあり、接客や技術のクオリティに影響がでて失客に繋がる可能性があります。

売上も大切ですが、サービスの質を落とさずに接客できる自分のキャパを超えないように予約管理を行いましょう。


スタッフ同士の連携を強化する

繁忙期は、スタッフ1人1人が店内をよく見て連携を取って動く必要があります。なぜならば、スタッフ同士の連携ができていないと、お客様の待ち時間が多く発生したり技術・接客ミスが起こり得る可能性があるからです。

アシスタントであれば、スタイリストが次に何を求めているのか想像して準備をして、お客様が退屈しないように適切なタイミングでアイドリングや心配りをする必要があります。

スタイリスト同士も立場関係なく、自分のお客様に入客していない時間帯は周りのフォローに入りましょう。

繁忙期でも詰まることなくお店が円滑に回せるように、普段から連携プレーを取ることが大切です。


体調管理をしっかりと行う

忙しい毎日を過ごしていると、徐々に疲れが溜まってきますよね。美容師は身体が資本であり、長時間立ち仕事で体力勝負なので、休める時はゆっくりと休んで身体を労わりましょう。

また、休みの日も仕事のことを考えてしまうかもしれませんが、プライベートの時間をしっかりと確保してリラックスすることが大切です。

繁忙期を常にモチベーションが高い状態で乗り切るには、休息が必須となります。営業後のレッスンやミーティングなども大切ですが、早く帰れる日は早めに帰ることも大事です。

閑散期のうちにしておくべきこととは?

美容師には、必ず忙しさの波があるので閑散期を回避することは難しいのです。しかし、閑散期の空き時間を有効活用してしっかりと行動できていれば、繁忙期がより一層充実した毎日になります。

閑散期の間は、主に集客に繋がる行動を取り、1人でも多くのお客様に来てもらえるように取り組みましょう。

ここでは、閑散期のうちにしておくべきことをいくつか紹介していきます。

新規客の獲得

閑散期の間に集客活動をしっかりと行うことで、年間を通して安定した売上を上げることができます。閑散期の店内は、お客様にゆっくりと過ごして頂きやすいので、丁寧な接客で寄り添いリピート率をあげていきましょう。

リピーターが増えると繁忙期がさらに忙しくなるので、接客と技術がおろそかになりサービスの質が低下しないように、対策を考える必要もあります。


アフターフォロー

1度ご来店頂いたお客様に向けて再来を促すDMを送ったり、お客様カルテの整理をしたりして、空き時間を有効活用しましょう。

また、繁忙期と閑散期にお客様が分散して来て下さるように、お得な催促キャンペーンの取り組みが必要です。

イベントや行事のある繁忙期に予約が集中するのは仕方がないことです。しかし、閑散期に来店したいと思ってもらえるメリットを作ることで、1年中満遍なくお客様が来てくださり安定した売上を上げることが可能です。


SNSを運営する

SNSは、美容室や個人の情報発信源となり集客にも使える便利なツールです。繁忙期は、営業で忙しくなかなか更新をする時間が無いので、閑散期のゆっくりしている日に作業をしましょう。

自分が仕上げたお客様のヘアスタイルやキャンペーンの詳細など、集客に繋がりそうな内容をブログやInstagramのようなSNSにアップしましょう。


技術を見直す時間を設ける

美容業界は、毎年トレンドが大きく変化していきます。美容師も常に流行を把握しておく必要があり、お客様からどのようなヘアスタイルを要望されても対応できる技術力を身に付けておきましょう。

現状の技術力に満足せずに、トレンドをリサーチしたりセミナーに参加したりして、自分自身の技術向上に時間を費やしてみましょう。


店内掃除・備品メンテナンス

繁忙期の間は、常に店内にお客様が居られる状態が続くので、なかなか大規模な清掃ができません。閑散期の空き時間を利用して、天井や空調設備の掃除など、毎日の清掃では行わない箇所を重点的に行いましょう。

また、シンク周りやシャンプー台などの水回りは、意外とお客様の目に入る場所でもあるので、綺麗な状態を維持する必要があります。店内の清潔さは、お客様の居心地の良さに繋がるのでリピート率にも反映されます。

自分のシザーやコームも、忙しい繁忙期に壊れたりしないように定期的にメンテナンスをしておきましょう。

まとめ

本記事では、美容師の繁忙期と閑散期について解説しました。どの美容師にも、繁忙期と閑散期はあると思うので、それぞれの時期の過ごし方・取り組み方をよく理解して行動していきましょう。

美容師は立ち仕事で大変な職業でもあるので、年に数回ある忙しい繁忙期を乗り切れるようにモチベーションを高く持ち、体調に気を付けて過ごしていきたいですね。