現在、美容専門学校に通っている方の中にこのようなお悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。毎日レッスンや勉強に追われて忙しい美容学生ですが、学業と両立してバイトもしたいですよね。
本記事では、美容学生が美容室でバイトをするメリットやデメリットを現役美容師が徹底解説していきます。
終わりには、美容室でバイトをする際の注意点や、将来のためになるバイト先についても併せて載せています。
美容学生が美容室でバイトをするメリットとデメリットとは?
ここでは、美容学生が美容室でバイトをするメリットとデメリットを解説していきます。
美容学生が美容室でバイトをするメリットはたくさんあります。
- プロの美容師の接客や技術を間近で見れる
- 営業後にレッスンを見てもらえる可能性がある
- 学生の間に美容師の働き方を経験できる
- お客様と実際に会話をする機会がある
それぞれ詳しく見ていきましょう。
プロの美容師の接客や技術を間近で見れる
プロの美容師の接客や技術を間近で見れるのは、美容学生が美容室でバイトをする最大のメリットです。
専門学校では、国家試験に関する知識や技術をメインに学ぶため、卒業後に美容師として働く際に必要な知識を学ぶ機会があまりありません。
一方で、美容室でバイトをすることで学校では学べないリアルな現場を学生のうちに経験する機会が日常的に多くあり、先輩美容師の技術を間近で見て学ぶことができます。
実際にプロの美容師と一緒に働くことによって、自分がなりたい美容師像を想像しやすかったり、目標とする美容師ができたり、自分の将来に繋がるヒントをたくさん見つけられますよ。
営業後にレッスンを見てもらえる場合がある
営業後は、美容師のリアルな話を聞けたり、国家試験に向けた対策を教えてもらえたり、先輩美容師とコミュニケーションを取れる貴重な時間なのです。
バイト先の美容室によっては、空き時間に自分が習得したい技術や知識を親切に教えてくれることもあります。
卒業後にそのまま就職が決まっている場合は、学生の間からカリキュラムに沿ってシャンプーやカラー塗布のレッスンを始めてくれる美容室もあります。
学校で学んだ技術や知識の中で分からないことがあった時も、近くにプロの美容師がいると聞けるのですぐに解決できますよ。
学生の間に美容師の働き方を経験できる
美容学校では、カラーやカットなどの基礎知識や技術は学びますが、美容師が普段美容室でどのように働いているのかを見たり学んだりする機会はあまりありません。
そのため、専門学校を卒業後、美容室に入社をしてから初めて美容師の1日を知ります。
学生の間に美容室でバイトをしておくことで、お客様に入客していない時間帯の美容師の働き方や、1日を通してどのようなスケジュールで過ごしているのかを知る事ができます。
美容師の仕事内容や1日の流れとは?現役美容師が徹底解説バイトの業務内容の中で、電話対応や受付業務を任されることがありますが、お客様への施術以外の美容師の業務を、学生の間に経験する事ができるのです。
お客様と実際に会話をする機会がある
美容師は、カラーやカットなどの施術中にお客様と会話をすることが多いので、美容学生もスタイリストのヘルプに入ることで会話に参加することができます。
スタイリストによっては、お客様に「バイトの〇〇さんです」と紹介してくれる事もあるので、お客様と鏡越しに会話を行うことに慣れる良い機会です。
鏡越しにお客様と会話をすることは、初めは慣れないかもしれませんが回数を重ねるごとに慣れていきます。
美容師になるまでにお客様と会話をする機会があることは、美容室でバイトをする大きなメリットです。
美容学生が美容室でバイトをするデメリットは以下の通りです。
- お客様の施術に携わる事はできない
- 美容室によってやり方が変わる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
お客様の施術に携わる事はできない
美容師法第6条で「美容師でなければ美容を業としてはならない」と定められているため、美容師免許を取得していない学生はお客様の頭に触れることを禁じられています。
そのため、カラー塗布やシャンプーなどの施術に携わる事はできないのです。
学校で技術を学ぶと、実際にお客様のシャンプーやカラー塗布の施術に入ってみたいと、もどかしい気持ちになるかもしれませんが、国家試験に合格するまでの我慢です。
学生の間は、自分ができる業務を精一杯行い、先輩の動き方や技術を目で見て学びましょう。
美容室によってやり方が変わる
美容室によって、技術のやり方やお店の回し方などが異なります。そのため、バイトで入った美容室にそのまま就職する場合は問題ないですが、別の美容室に就職する場合は少し大変です。
卒業後に初めて美容室で働く人は、まっさらな状態からスタートなので、サロンでの働き方を素直に吸収できるはずです。
美容学生がバイトを選ぶ際のポイントとは?
ここでは、美容学生がバイトを選ぶ際のポイントを5つ解説していきます。
同時期に複数社のバイトに応募しても問題ありませんので、同じ業務内容でも時給や条件が異なるので、じっくり検討することが大切です。複数社に応募をしておくと、採用確率も上がるので早くバイトを始められますよ。
ただし、第一希望のバイト先の採用に通った場合は、できるだけ早めに他の応募先へ断りの連絡を入れましょう。
連絡を怠ったら、他の応募者への採用通知が遅れたり今後のシフトに影響が出たり、応募先に迷惑がかかるので忘れず行いましょう。
美容学生は、ネイルをしたり髪色を明るくしたりしている人が多いと思うので、バイトを探す条件の1つとして、ネイルと髪色が自由かどうかをチェックする必要があります。
衛生面に厳しい食品を扱う仕事や、多数のお客様相手に接客を行うスーパーのレジやコンビニなどは、ネイルが禁止されている場合が多いです。
規定で、髪色は何レベルまでの明るさなら勤務可能と決まっている職場もあるので、募集要項を隅々までしっかりと確認しましょう。
バイトで経験しておきたい職種が無ければ、将来に活かせる仕事内容や、コミュニケーション能力を培える職種を選ぶことをおすすめします。バイトで得たスキルや経験は、就職をする際に自己アピールポイントとして活用できます。
一方で、美容学生が将来の仕事に活かせる内容では無いですが、ライブの会場設営や引越し作業などのバイトは、予定が無い日に単発で働きたい方に向いています。
お金も必要だけれど平日は学業に集中したい方は、休日のみの単発バイトがおすすめです。未経験でもできる仕事が多いので、自分の条件に合う仕事を見つけて学業と上手く両立させることも可能です。
美容学校は、授業が終わって放課後の時間を利用してレッスンを行ったり、コンテストに向けて必要な材料の買い出しに行くことが多いです。そのため、曜日固定のシフトよりも、テストや検定などの予定に合わせて、柔軟に出勤日を変更できる職場を選ぶことをおすすめします。
店長さんが学業とバイトの両立に理解のある方だと、シフトの融通を利かせてくれたり、終電までに帰らせてくれたりして働きやすいです。
シフトが確定してから放課後に学校の予定が入ることもあると思いますが、シフト変更依頼は直前の連絡ではなく、学校のスケジュールが分かり次第早めに伝えておくことが大切です。
普段は、週の数日間の学校終わりに出勤して、春休みや夏休みなどの長期休みの間は、がっつり働くことができるかどうかも事前に確認しておきましょう。
バイトを選ぶ際に注意しておくべきことは、通勤の利便性です。美容学生は、授業で使うウィッグや教科書など、毎日重たいバッグを持って登校します。
そのため、放課後にそのままバイト先へ向かう場合は、徒歩圏内もしくは移動距離がなるべく短い職場を選びましょう。
自宅から近い場所でバイト先を探す場合は、一旦荷物を置いて身軽な状態でバイト先に行けるので、通勤の負担が少ないです。また、学校が休みの日は通勤時間が短いほうが長時間勤務できるので学校よりも自宅に近い場所で探すことをおすすめします。
美容学生はどうやってバイトを探すのか?
ここでは、美容学生がバイトを探す際の方法を2つ紹介していきます。
主にネットを使ってバイトを探す方法が主流です。バイト検索サイトや、アプリの募集要項を見て美容学生でも応募可能かどうかチェックしましょう。
検索サイトには掲載せずに、公式HPのみ募集ページを設けている場合もあるので、気になる美容室があれば双方を確認しましょう。
新卒の応募がなかなか無く、学生の期間から一緒に働いて、そのまま就職してほしいと考えているサロンも多いのです。
実際にバイトを始める前に、サロン見学を必ず済ましておくことをおすすめします。
サロンの雰囲気に自分が合っているのかどうか、働いているスタッフがどのような方々なのか、事前に知っておくことで安心してバイトを始められますよ。
ご自身が通っている美容室に、バイトとして働かせて貰えないか相談してみるのも1つの手段です。美容師を目指すきっかけとして、担当して貰っている美容師に憧れて美容の道へ進む人も少なくないと思います。
美容学生を募集しているサロンだったら、憧れの美容師さんと一緒に働けるチャンスでもあります。通い慣れているサロンだと、店内の雰囲気も把握できているので、イメージと大きく違ったというギャップを減らすことができます。
しかし、一緒に働くとなるとお客さんと美容師の関係性ではなく、先輩後輩の関係性になるので、業務内容で注意を受けたり指摘されたりする可能性が少なからずあるでしょう。
また、卒業後は違うサロンで働きたいと考えているのであれば、関係性にもよりますが辞める意向を伝えにくいデメリットもあります。
以上のようにメリットとデメリットを考慮してから、相談してみてくださいね。
美容学生におすすめな将来に役立つバイトとは?
ここでは、美容学生におすすめな将来に役立つバイトを4つ紹介していきます。
美容学生の中には、将来美容師ではなくネイリストを目指している人もいると思います。ネイリストは、美容師とは異なり資格が無くてもお客様の爪に施術を行うことが可能なので、美容学生でも技術さえ身に着ければサロンで働くことができます。
しかし、ほとんどのサロンではネイリストの検定や資格に合格してからでないとお客様に入客させてもらえないことが多いです。そのため、資格を持っていない期間は、専門学校に通いながらネイルの資格に向けて勉強をし、サロンで受付やアシスタント業務を行います。
在学中にサロンでバイトをすることで、実際に卒業後に就職する際にサロン勤務経験があると有利になりますよ。バイトをしながら先輩の技術や接客マナーを学べるので、ネイリストを目指している学生におすすめです。
アパレルショップは、髪色やネイルの制限が厳しくないことから、美容学生に人気のあるバイトです。お洒落をすることが好きな方だと、実際にアパレルショップで働くことでコーディネートの幅が広がったり、自分では選ばない系統の洋服に出会えたりする良さがあります。
アパレルショップで働いていると、最新のトレンド情報をいち早く取り入れることができるので、自分のファッションに活かすことができます。
また、毎日私服で学校に登校する美容学生は洋服のバリエーションが多く必要です。好きなブランドの洋服を社割でお得に購入できるのもアパレルで働くメリットです。
たくさん会話をしながらお客様に接客をすることによって、コミュニケーション能力を高められるので、人見知りが治ったり、自分に自信がついたりするメリットもあります。
将来、美容師として働く際に誰とでも気軽に話せる会話力が必要になるので、良い勉強になると思います。
コールセンターとは、電話を用いて顧客対応を行う仕事のことを指します。お客様からの問い合わせに回答したり、お客様に対して商品やサービスのご案内を行ったり、内容はさまざまです。
お客様と対面ではなく電話口でのやり取りになるため、バイト中の服装や髪色が自由なところが多いので、美容学生に人気があります。学校の長期休暇期間だけでなく、常に派手な髪や好みの服装で毎日を過ごしたい方におすすめです。
コールセンターは、美容師とは異なり非対面でお客様とやり取りを行うので、表情が読み取れない分、声のトーンの上げ下げや丁寧な言葉遣いを学ぶことができます。
初めてバイトをする方でも、研修制度やマニュアルが整っているので、未経験でも安心して始められますよ
職場は室内にあるので、真冬や真夏でも天候や気温に左右されずに快適に働けるのも嬉しいですね。
まとめ
本記事では、美容学生がバイトをするメリットやデメリット、美容学生におすすめな将来に役立つバイトを解説しました。
長いようで短い2年間の学生期間を、学業以外の時間も将来に向けて有益な時間にするには、バイト選びがとても重要です。
学生の間に働きながら技術を学べる環境は、美容室でバイトをしないと得られないことなので、将来美容師を目指している美容学生におすすめですよ。
自分がサロンで働く姿をイメージしやすく、学生期間のモチベーション維持にも繋がります。
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