【美容師向け】透明感の出るカラー剤5選!現役美容師が徹底解説

美容師の方の中で、このようなお悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。髪が透けて見えるような透明感カラーは、おしゃれで垢抜けた印象になるので、どの世代のお客様にも人気がありますよね。

そこで今回は、透明感の出るカラー剤5選を現役美容師の筆者が解説していきます。透明感を出すために必要な色やポイントも併せて載せています。

この記事を読むことで、透明感カラーを作るのに最適なカラー剤を知ることができ、お客様の理想の髪色を表現することができますよ。

透明感カラーとは?

透明感カラーとは、日本人の髪に多く含まれている赤味の強いメラニンを、寒色系の色素で打ち消して、光に当たったときに髪が透けて見える髪色のことを指します。

色抜け後も、赤味やオレンジ味が少ない黄味よりの髪色に抜けていくので、長い期間キレイな髪色を楽しめます。

透明感カラーにすることで、一気に垢抜けた雰囲気になるので、今までの髪色に飽きた方や少しイメージチェンジしてみたい方に提案してみましょう。

髪に透明感を出すために必要な色は?

赤味やオレンジ味がまだ多く残っている状態の髪に必要な色は、濃い青や緑です。反対色の色味を使うことで、赤味やオレンジ味を打ち消して透明感を表現できます。

また、無彩色のグレーを混ぜることで、くすみ感が増して透明感に磨きがかかりますよ。


染める前のベースが明るい髪だと、赤味や黄味が削れている状態なので、寒色系の色味が発色しやすく透明感を表現しやすいです。

なかなか表現しにくい淡いピンクやベージュなどの色素の薄い透明感カラーも、ブリーチをしていてかなり明るめのベース作りができていると可能です。

ブリーチ無しで出せる明るさは14レベルまでで、それ以上を求めるとブリーチが必須となります。


ベースがブリーチ無しの状態から透明感カラーを作るには、ダブルカラーでベースの髪色を明るくしてから色を入れるか、数回に分けて重ねてカラーをして透明感カラーを作り出す方法があります。

バージン毛や暗髪だと、髪質にもよりますがワンカラーで完全に赤味を打ち消すことが難しく、透明感が分かりにくいことが多いです。

そのため、1度明るい髪色にしてから寒色系の色味を入れることをおすすめします。

髪に透明感を出すための薬剤調合のポイント!

お客様の希望の明るさが約7〜9レベルの中明度の場合、加減法の原理を使って薬剤調合してみましょう。

トーンが明るい薬剤と暗い薬剤を組み合わせることで、髪のメラニンもしっかりと削れて色素の濃い色味も入るので透明感を表現しやすいのです。

9レベルの薬剤を単品で使うよりも、12レベルと6レベルを組み合わせて使う方が、彩度が高くなり色味が濃く入ります。

ただ、明るい薬剤は高アルカリ配合なので、髪へのダメージが大きく、褪色後も明るく抜けてしまいます。また、同明度の薬剤を単品使用するのと比べて深みがでて暗く仕上がるので注意が必要です。

お客様の髪のダメージ具合や髪質を見て、使う薬剤や色を見極めていきたいですね。

透明感の出るカラー剤5選!

メーカーによってカラー剤の染料構成が異なるため、透明感を出すために必要な色がどのくらい入っているかが重要になります。

それぞれの特徴をよく理解して、透明感カラーを作るときに万能な薬剤を見つけていきましょう。

イルミナカラー

WELLA ILLUMINA COLOR(イルミナカラー)

  • 赤味を消してシアーで透き通った髪色へ
  • 硬い髪をカラーでやわらかい髪に見せたい方におすすめ
  • 髪へのダメージを抑えたい方におすすめ

ウエラの「イルミナカラー」は、赤味がでやすい日本人の髪の毛を透き通った髪色に染めることができるので、透明感カラーにする際に使いやすいとの事で、美容師の中でも人気度が高いカラー剤です。

ハリとコシがあってしっかりした髪質の方でも、カラーでやわらかい髪に見せることもできます。どのような髪質の方に対しても使いやすい点も人気を集めてる理由の1つですね。

イルミナカラーは、染料構成がブルーやバイオレット多めの寒色系よりのベースで作られています。そのため、赤味を打ち消す力が強いので、ブリーチ無しでも透明感のあるカラーを表現できます。

ヘアカラーをすると、カラー剤と髪表面に潜む金属イオンが過剰に反応して、キューティクルを傷つけてしまいます。イルミナカラーは、そのダメージ要因にアプローチをし、髪へのダメージ負担を軽減しツヤのある髪へと導きます。

オルディーブ アディクシー

milbonOLDEVE(オルディーブ)

  • 高彩度のブルー軸で染料構成されたカラー剤
  • 透明感カラーをオーダーされる事が多いサロンにおすすめ
  • ブリーチなしで透明感カラーにしたい方におすすめ

ミルボン「アディクシーカラー」は、どの色相・レベルの薬剤もクリアブルー軸で染料構成されているので、赤味やブラウン味をかき消して、透明感のある髪色を表現できるカラー剤です。

外国人のような透き通ったカラーを再現するには、日本人特有の赤味が強いメラニンを打ち消すことが大切です。そこに特化したカラー剤が、アディクシーカラーなのです。

また、黒髪からワンカラーで透明感を出すのはなかなか難しい事ですが、アディクシーカラーを使えば赤味やオレンジ味がでにくく透明感溢れる髪色に仕上がります。

透明感カラーを強みとしていきたいサロンや、お客様からのオーダーが多く透明感が出しやすいカラー剤の需要が高いサロンは、ぜひ導入を検討してみましょう。

イノア

iNOA LOREAL PROFESSIONNEL(ロレアルプロフェッショナル)

  • 透明感とツヤ感が叶うカラー剤
  • グレイカラーにも対応できる豊富なカラーバリエーション
  • カラー褪色後に赤みや黄味に抜けてしまう方におすすめ

ロレアル「イノアカラー」は、オイル60%配合により、しっとりした艶髪に仕上がるカラー剤です。アルカリ量がごくわずかなので、ダメージがぐっと抑えられており、パサつくことなく指通りが良い状態が続きます。

ブラウン量の調節によって、白髪も染めることが可能です。また、アッシュ系の色味において、黄味や赤味を抑えることができるので、透明感カラーを求めている方におすすめです。

エドルn

edol LebeL(ルベル)

  • 赤味を削って最大限に透明感を表現
  • ダメージ部分と低ダメージ部分の差を埋めてくれる
  • ブリーチ後のオンカラーにおすすめ

ルベル「エドルカラー」は、シナジーオイル処方により、赤味が強いフェオメラニンの分解効率をアップして、透き通るような髪色を叶えられるカラー剤です。

本来であれば、カラーを繰り返した毛先と根元付近ではダメージ差があるので、毛髪の状態を見て塗り分け施術しないと色味の出方に違いが出てしまいます。

エドルカラーのシナジープレックスオイル処方は、全体をなめしつつダメージ差を埋めてくれるので、仕上がりに均一性が生まれ、よりキレイな透明感カラーを表現できます。

毛髪保護成分(アクセスプレックス)配合により、ブリーチ後のダメージを受けた不安定な髪の毛に優しい作りになっています。

ダメージ部分もケアできて発色も良いので、デザインカラーが多いサロンや美容師におすすめです。

N.カラー ファッション

N.COLOR napla(ナプラ)

  • 透明感を求めて青みを含んだ染料構成
  • ビビットな色味も出せるコントロールカラーも取り揃えてる
  • 高発色でダメージが少ないカラー剤を探してる方におすすめ

ナプラ「N.カラー」は、天然由来成分を多く配合した髪に優しいカラー剤です。高明度・低明度どちらのカラーの発色も抜群に綺麗で、低ダメージで高発色かつ透明感を求めている方におすすめです。

また、”透明感”と”赤みの軽減”を求めて、色相ラインはオレンジ系褪色を少なく青みを含んだ染料で構成されています。ブリーチ無しのベースに対しても、透明感が出やすくトーンダウンをするときも色が濁らずにクリアな発色で透明感をたのしめます。

カラーバリエーションは、15色相+コントロールカラー6種類の全71色展開です。透明感カラーを表現するのに必要な青や紫の発色が良いだけでなく、全ての色味において高発色です。

ビビットな彩度を表現したいときは、レモン・ミント・チェリー・オレンジなどのコントロールカラー剤を加えると色味の可能域が広がります。

まとめ

本記事では、透明感の出るカラー剤5選を解説しました。気になるカラー剤はありましたか?どれも透明感カラーをする際に使いやすいことで、美容師に人気のあるカラー剤です。

どのような髪色や髪質の方から透明感カラーをオーダーされても、希望にお応えできるように自分が使いやすいと思う薬剤を見つけましょう。