美容師の方の中で、このようなお悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
酸熱トリートメントや超音波アイロントリートメントのように、ケアメニューで髪質を改善できることは美容業界にも浸透してきていると思います。
しかし、ヘアカラーで髪質が改善できるメニューを導入しているサロンは少ないのではないでしょうか。
本記事では、髪質改善ができるカラー剤3選を現役美容師の筆者が徹底解説します。髪質改善カラーとはどのようなメニューなのか、メリットとデメリットも併せて紹介していきます。
髪質改善カラーとは?
髪質改善カラーとは、毛髪をケアできる成分が配合されており、染める前よりも髪を綺麗にすることができるカラー剤です。
サロンでは、髪の乾燥やゴワつきが気になるお客様には栄養分や水分が多く含まれているトリートメントとシャンプーを使用するか、サロンのシステムトリートメントをご案内して傷んだ髪を補修しますよね。
一方で髪質改善カラーと呼ばれるメニューは、髪の毛に優しい成分を含んだカラー剤を使用して、カラーリングによるダメージを最小限に抑えて、ダメージ部分に栄養分を与えながら髪を染めます。
そのため、定期的にヘアカラーをしても、ツヤ感ある美しい髪を保つことが可能なのです。
しかし、もともとの髪質を変えることは難しいので、足りない栄養分や水分を擬似的に補いダメージ部分を修復して一時的に髪質を変えるイメージです。
年齢を重ねて頭皮や髪に多くの悩みを抱えている白髪染め世代や、うねりやパサつきなどを改善したい方におすすめしましょう。
年齢を重ねて頭皮や髪に多くの悩みを抱えている白髪染め世代や、うねりやパサつきなどを改善したい方におすすめしましょう。
髪質改善カラーのメリットとデメリットを紹介!
ここでは、髪質改善カラーのメリットとデメリットを紹介していきます。
メリット
髪質改善カラーに使用する薬剤は、髪に優しい成分とダメージ部分を補修・保護する成分が多く配合されています。
そのため、髪に負担をかけずに、傷んでいる部分を補修しながらカラーリングを行うので、ヘアカラーによるダメージを最小限に抑えることが可能です。
髪の状態が良好だとカラーの色持ちも良くなるので、綺麗に染まった髪色をより長く保つことができます。
髪質改善カラーの最大の魅力は、髪の内部に栄養分やうるおいを与えながらカラーリングができることです。
さまざまな要因からダメージを受けてパサついている髪が、しっとり柔らかい質感に仕上がり、日々のスタイリングがしやすくなります。
また、ヘアアイロンやドライヤーの熱を受けて、髪の主成分であるタンパク質がタンパク変性を起こし、硬くなってしまった髪を、元のしなやかな質感に戻すことは難しいです。
しかし、髪の表面のキューティクルを整えることで柔らかくきれいなツヤ髪に魅せることができます。
デメリット
ブリーチや縮毛矯正などの施術によって大きくダメージを受けた髪に、髪質改善カラーを行っても効果を実感できない場合があります。
カラー剤に含まれている栄養分や潤い成分だけでは、ダメージ部分を補修しきれずに、手触りに大きな変化が分かりづらい可能性が高いです。ハイダメージ毛の方には、トリートメントとセットでカラーを行うことをおすすめします。
ただ、ブリーチ後のオンカラーをダメージ負担が少ないカラー剤で染めることで、髪が傷むのを最小限に抑えることは可能です。
髪質改善ができるカラー剤3選!
ここでは、髪質改善ができるカラー剤3選を紹介していきます。
iNOA LOREAL PROFESSIONNEL(ロレアルプロフェッショナル)
- ダメージによる乾燥やパサつきを抑える
- 髪を柔らかくしたい方におすすめ
- オイルの効果でしっとりしたツヤ髪へ
ロレアル「イノアカラー」は、オイルが主成分なので髪を保護しながらカラーリングができるカラー剤です。
オイルの浸透圧で染料を髪の内部に入れて着色するので、キューティクルを開く必要がないためダメージが少なく、染料の流出も防げるのでカラーの色持ちも良いです。
また、ファッションカラーとグレイカラーの区別がないので、ブラウンを配合したら白髪を染めることができます。
頭皮や髪へのダメージ負担を気にする白髪染めのお客様が、毎月のリタッチをイノアカラーに変えて繰り返し染め続けていくと、ダメージ負担が少ない部分が増えていきます。
少し期間はかかりますが、今あるダメージを受けている毛先はカットして、イノアカラーで染めた根元部分が毛先まで伸びてくると、全体的に柔らかくしっとりしたツヤ髪になるので髪質改善に繋がります。
オイルの働きで、パサついた髪をしっとりした質感に改善できるカラー剤を探しているサロンにおすすめです。
SUNCALL ヘアカラー RUU(ヘアカラールー)
- 低明度から高明度まで幅広いラインナップ
- ツヤのあるなめらか髪へと導く
- 白髪染め世代の方におすすめ
サンコール「Ruu」は、低明度から高明度まであるラインナップで、白髪をしっかり染めたい方と明るく染めたい方、どちらのお客様のご要望にも対応できるカラー剤です。
また、酸熱トリートメントにも活用されている保湿成分(レブロン酸)配合により、パサついた髪に潤いを与えてやわらかくし、うねりや広がりを抑えます。
保湿成分(レブリン酸・4種の植物由来成分)や毛髪保護成分(ラノリン・2種類の植物美容オイル)
などのボタニカル成分の効果で、髪を染めるのと同時にツヤのある美しい髪へと導いてくれます。
白髪染め世代は、髪や頭皮に対する悩みは尽きず、ヘアカラーによるダメージ負担も大きな不安要素ですよね。”Ruu”は、そんなお悩みを解決してくれるカラー剤なので、白髪染め世代の顧客が多いサロンにおすすめです。
資生堂プロフェッショナル ULTIST(アルティスト)
- 髪のタンパク変性を抑制する効果がある
- カラー剤特有の匂いが気になる方におすすめ
- 低アルカリで高発色な仕上がり
資生堂「アルティスト」は、”髪質を改善できるカラー“をコンセプトにしており、ダメージを気にすることなく何度でもヘアカラーを楽しむことができるカラー剤です。
“スムースケアテクノロジー”の仕組みによって、アルカリから髪を守り、phの変化によってタンパク変性が起きるのを抑制することができます。
髪のタンパク変性を防げると、カラー後に髪が硬くなったりごわついたりすることなく、柔らかく扱いやすい質感に仕上がります。
また、アルティストはカラー剤特有の嫌な匂いが少ないので、帰宅後に髪に残った匂いを気にすることなく快適に過ごせるので、匂いに敏感な方におすすめです。
マイクロオイルイン処方により、少ないアルカリ量で髪の芯まで染料を届けることが可能なのです。よって、ダメージ少なく髪の芯部から美しい発色が叶います。
まとめ
本記事では、髪質改善ができるカラー剤3選を紹介しました。気になるカラー剤はありましたか?
ヘアカラーで髪質改善をしたいお客様のお悩みに寄り添えるように、髪質改善の正しい知識を身に付けるのと、自分が扱いやすいカラー剤を見つけましょう。