美容学生の方の中で、このようなお悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。理想のサロンになかなか出会えなくて、焦って決めてしまう事態にならないように、計画的に就活を進めていきたいですよね。
本記事では、美容学生の就活について現役美容師の筆者が自身の経験も含めて解説していきます。
この記事を読むことで、就活を始める時期や気を付けたいポイントを理解できるので、計画的にスムーズに進められますよ。
美容学生が就活を始める前の準備とは?
ここでは、美容学生が就活を始める前にしておきたい準備を解説していきます。サロン選びに失敗しないように、事前に準備をしっかりとしておくことが大切です。
自分のなりたい美容師像をイメージしておく
10年後、20年後、自分がどのような美容師になっていたいのかを明確に決めましょう。その目標を叶えられる環境が整っているサロンを選ぶ必要があります。
たとえば、美容師をしながら着付けやネイルもやってみたいと考えている人は、トータルビューティを提供しているサロンに入社することをおすすめします。
また、カラーの技術だけを専門とするカラーリストを目指している人であれば、カラーが得意なサロンに入れば経験値を上げることができますよ。
自分を分析してみる
就活を始める前に自己分析をしておくことで、面接時に落ち着いて自分の強みやアピールポイントを話すことができます。
また、自分の性格や特徴を冷静に見つめ直すことで、サロン選びで失敗するリスクが減りますよ。
たとえば、穏やかな性格の方はゆったりとした接客をする傾向にあるので、予約を隙間なく詰めて取るサロンより落ち着いた雰囲気のお店が向いています。
また、自分がなぜ美容師になろうと思ったのかを明確にしておきましょう。なぜならば、美容師になってから辛いことや大変なことがあっても、思い出して原点に戻ることができるからです。
美容学生が就活を始める時期はいつ?
美容学生が本格的に就職活動を始めるのは、2年生の4月から6月にかけた時期です。冬に国家試験を控えているので、遅くても秋頃までに内定が決まっていると、安心して勉強とレッスンに励むことができます。
遠方のサロンや有名店に就職希望の人は、1年生の冬頃から動き始める人が多いです。企業が学校に説明会を行いに来てくれるのもこの時期から多くなり、就活関連の授業も増えます。
学校によって異なりますが、1年生の夏休みに気になっているサロンへ見学に行くという宿題が出されることがあります。
サロン見学は、プロの美容師と直接話せる良い機会であり、お店の雰囲気やスタッフが働く姿を実際に見ることができるので、積極的に参加しましょう。
就活と聞くと、2年生になってから本格的に始めるイメージが強いですが、1年生の間に色んなサロンを見ておくことで視野が広がりますよ。
また、気になっているサロンにお客さんとして来店して、実際に美容師の接客や技術を受けてみることも大事です。
就職するまでのスケジュールは?
美容学生の理想的な就活スケジュールを紹介していきます。
1年次 10月頃〜:気になるサロン探し
気になるサロンをホームページ・SNS等を利用したり、お客さんとして来店し、調査しましょう。サロンによっては「サロン見学」を受け付けていることもあります。また、サロンが学校を訪問し、一年生向けの説明会を行うこともあります。
また企業研究や自己分析も併せて取り組んでいきましょう。
2年次 4月頃〜:合同説明会や就職フェアに参加
4月になると各地で就職説明会が開催されるようになります。
企業情報・企業理念・社風・仕事内容・給与など、働くうえで知っておきたい重要な情報を直接聞くことができます。説明会には多くのサロンが集まるるためぜひ足を運んでみましょう。
2年次 5月〜7月頃:エントリー・書類選考・面接
5月ごろから順次エントリーが開始となります。大手サロンは選考開始時期が早くなる傾向にあります。
エントリーシートや履歴書の提出以外にも、スタイルブック、論文などサロンによって提出物が違うため、早めの調査と対策を行っていきましょう。
2年次 7月〜9月頃:内定
サロンによって選考期間が異なりますが、おおよそこの期間に内定が出ます。
中には8月の夏休みが終わった時期に、採用枠の拡大や内定辞退者の調整によって再応募をかけるサロンもあります。
2年次 9月頃〜2頃:国家試験の勉強
無事内定をもらったら、春期の国家試験に向けて勉強を進めましょう。
就職活動と国家試験の時期がかぶってしまうと、試験対策と就職活動の両立が大変になります。できるだけ早く計画的に就職活動をはじめるようにしましょう。
美容学生の就職先の探し方とは?
ここでは、美容学生の就職先の探し方について解説していきます。
学校で開催される就活ガイダンスに参加をして、気になるサロンを見つける方法です。お店の経営者や人事部の方から、直接話を聞くことができるので、自分が実際にサロンで働いているイメージをしやすいメリットがあります。
サロンの目指している方向性や、大事にしている想いなどを知る良い機会なので、積極的に参加しましょう。
また、学校に訪問してくれるサロンの多くは、自分が通っている学校の先輩が在籍して働いていることが多いです。OGやOBを直接見つけて訪問することで、リアルな声を聞くことも可能です。
サロン見学を一件ずつ行くのが面倒だと感じる方は、学校の説明会に参加すると複数のサロンのお話が聞けるので、比較して検討することができます。
学校には、学生がいつでも求人情報を閲覧できるような環境が整っています。たくさんあるパンフレットを見て気になるサロンが見つかったら、まずは見学に行きましょう。
実際に働いているスタッフの雰囲気や客層などを、確認することが大切です。
求人サイトは、勤務エリアや雇用形態などを細かく絞って調べることが可能です。サイトに登録後、気になるサロンを見つけたら応募をして面接に進みます。
求人サイトを使うメリットは、より多くの求人情報を閲覧することができる点です。
自分の都合が良い時に検索をして、手軽に応募することができます。しかし、学校で提供していない求人もあるので、自分でより詳しく企業情報を調べる必要があります。
求人サイトには掲載していない情報や、最新のお知らせなどをチェックすることができます。
在籍している美容師が投稿しているブログや、ヘアスタイルの写真なども見ることができるので、どのようなスタイリングが得意か、何をウリにしているお店なのかなど確認できます。
美容師個人のSNSもこまめにチェックしておくことで、リアルタイムで情報を知ることができますよ。
就活で気を付けておきたいポイントを3つ紹介!
ここでは、就活で気を付けておきたいポイントを3つ紹介していきます。
表面的な部分しか見ていなくて、入社後に理想のサロンとは違った…と後悔することのないように、注意すべきポイントをしっかりと抑えておきましょう。
福利厚生や労働条件が整っているか確認する
安心して長く働き続けられるように、福利厚生や労働条件が整っているのか必ず確認しておきましょう。
ここ近年では、美容業界も休みが取りやすかったり遅くまで働く必要がなかったり、働きやすい環境になりつつあります。
教育カリキュラムの有無を確認しておく
アシスタント期間は、平均2年〜3年と言われていますが、サロンが定めている教育カリキュラムや技術力によって個人差があります。
そのため、教育カリキュラムに沿ってレッスンをすれば、どのくらいの期間でデビューができるのか事前に確認しておくことをおすすめします。
また、教育カリキュラムが整っていないサロンは、レッスンを見てもらえる環境ではない可能性があるので注意しましょう。
入社後に自分の予想より長い期間で教育カリキュラムが組まれていて、なかなかデビューできないという事態になる可能性もあります。
アシスタント期間が長いと精神的にも肉体的にも辛くなり耐えきれずに、辞めてしまう人も多いです。
アシスタントが少ない美容室だと、スタイリストとして活躍できる技術力に達していても次の新入社員が入社するまでデビューを待つケースもあります。
サロンの雰囲気が自分と合っているか
サロンによって、店内の雰囲気やコンセプトが大きく異なります。そのため、自分が入社後にサロンの雰囲気に馴染めるのかどうかイメージしてみましょう。
サロンで働いているスタッフ同士の空気感や関係性などは、実際に見学してみないと分からないので、足を運んで自分の目で確認しておきましょう。
また、美容師は毎日私服で勤務するので服装選びも大切です。自分の好みの服装とは合わない雰囲気のお店だと、着たい洋服を着れずに、サロンの雰囲気に合った服装を選択しなくてはならなくなります。
ファッションが好きな方は、自分の服の系統に合ったお店を選ぶことが大切です。
まとめ
本記事では、美容学生の就活について解説しました。美容学校に通う2年間は、毎日忙しく濃い1日を過ごすのであっという間に過ぎていきます。
就職先選びも妥協せずにしっかりと向き合って、計画的に就活を進めていきましょう。